大潮、小潮、若潮……。「釣りは潮がすべて」の本当の意味。
「釣りは潮が全部やぞ」と、釣り仲間に言されたのが最初だった。その時は「満ち引きがあるくらいで、そんなに変わるか?」と正直甘く見ていた。
だが、実際に海の動きと天体の仕組みを教わって、目からウロコが落ちた。月と太陽の引っ張る力が、こんなにも海の魚たちの活性を左右しているなんて。俺なりに教わった内容と、現場での実感をここにまとめておく。
① 大潮(おおしお)[新月・満月期]
月と太陽と地球が「一直線」に並ぶ日。引っ張る力が重なり合って、一日のうちで干満差(潮の満ち引きの差)が最大になる。
海の水が一日の中で最も大きくダイナミックに動くため、潮流がめちゃくちゃ速く走る。水が動けばプランクトンやベイト(小魚)が活発に動き回り、それを食べるイカや大型魚の活性もマックスになりやすい。ただ、場所によっては流れが速すぎて仕掛けが流されまくることもあるため、釣行するエリアの地形に合わせた工夫が必要らしい。
② 中潮(なかしお)[大潮の前後]
大潮の前後で、潮の引き具合・満ち具合はかなり大きい状態。
しかし、大潮ほど極端な「川のような激流」にはなりにくいため、どのエリアでも「一番釣りやすくて魚の活性も安定する黄金の潮回り」とされているそうだ。実際、俺も中潮の日が一番落ち着いてルアーやエギをコントロールできる気がする。
③ 小潮(こしお)[半月期(上弦・下弦)]
太陽、地球、月が「直角(90度)」の位置関係になる時。
お互いの引力が打ち消し合って、干満差が一番小さくなる。潮流が緩やかになりやすく、魚の活性も一時的におとなしくなる傾向があるらしい。だが、流れが速すぎる激流エリア(関門海峡や狭い水道口など)では、この小潮こそが「仕掛けをちゃんと落ち着かせて狙えるベストタイミング」になることもあるそうだ。場所によって正解が変わるのが本当に奥深い。
④ 長潮(ながしお)[小潮の翌日]
干満の差がさらに小さくなり、干満の時間が「長く」ダラダラと続く状況。
潮がほとんど動かないため、海の中の生命感も薄れがちになり、タフな状況に陥りやすい。こういう日に当たったときは、焦らず辛抱強く探る技術が試されるな……。
⑤ 若潮(わかしお)[長潮の翌日]
小さく収まっていた潮の動きが、再び大潮に向けて「若返る」ように動き出すタイミング。
「お、潮が動き始めたぞ」という感じで、魚のやる気がまた戻り始めるタイミングだから、意外と現場では良いチャンスになるらしい。
タイドグラフ(潮見表)を見るだけでも楽しいけれど、実際に天体と海の動きが頭の中で繋がると、潮のスピードを感じる目が変わる。
次に大潮の日に立つ時は、ただの激流じゃなくて「地球と月が引っ張り合ってる証拠だ」と思えば、ルアーを流すのにも気合が入るってもんだ。